《レビュー》児童書だけどサバイバルマニュアル!『火曜日のごちそうはヒキガエル』

こちらはnoteに2018/06/24 14:16に投稿した記事のアーカイブです。
瀧波ユカリ 2018.06.24
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もし運悪く、だれかにさらわれて監禁されてしまったら、どうする?親としては、そんな話を小さな子供とするのはちょっとためらってしまう。子供が想像だけで泣いてしまったり、外の世界をおびえるようになる可能性もあるからだ。でも、頭の片隅にちょっとだけでも、そういう情報を入れておいてほしい……そんなジレンマを解消してくれるのが、この本だ。

『火曜日のごちそうはヒキガエル』。ラッセル・E・エリクソンが1974年に著した世界的ベストセラーだ。(児童書に疎い私は今回子供が図書館で借りてきて、初めて知りました…)

主人公は、ヒキガエルのウォートン。そうじが大好き。きょうだいのモートンとふたりで仲良く暮らしている。ある日、おばさんを訪ねるためにウォートンは冬の寒さをものともせず地上へ飛び出し、おばさんの家へと向かう。しかし、途中でミミズクにさらわれてしまう。ミミズクは、火曜日の自分の誕生日に、ウォートンを食べるつもりなのだ。

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