《essay》読書を身体化する

前回の「抵抗としての読書」の続きのようなもの。後半は各種お知らせです。
瀧波ユカリ 2026.01.21
誰でも
冬の日比谷公園、ペリカン噴水をトップ画像にしてお送りします

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引き続き本を読んでいます。

「世間の騒がしさから一時的に距離を取るために本を読む」という動機付けはうまく機能しているので、このまま「身体がそうするから本を読む」に持ち込もうとしています。

「身体がそうする」とはどういうことでしょう。

喉が渇いたら水を飲むように、

疲れたら腰を下ろすように、

眠くなったら眠るように。

「活字を追う」「知る」「本の世界に没頭する」といった欲求以前の意志が、思考より先に立ち上がると同時に動作に直結する。

あるいは、動作することそのものが欲求として立ち現れる。そういう状態のことだと思っています。ここではその状態に至ることを「身体化」と呼びます。

「習慣化」との違いは、意識よりも身体により深く結びついている、というように捉えてください。

さて、身体化。

私たちは若い頃は身体化の天才でした。

テレビアニメの主人公の決め台詞をマスターし、自転車を乗り回し、九九を使いこなし、体育教師の号令に合わせて整列する。

お決まりを心身の深いレベルまで取り込んで、自分のものにしていました。何十年経っても残っている習慣や反応や記憶の多くは、そうして人生の早い時期に身体化されたものなのです。

最近はどうでしょう。45歳の私がここ数年で身体化できたことはと…問うてみても、すぐに答えることは難しいです。

料理のレパートリーや草木の世話など新しく身につけたことでも、過去に身体化したことの応用の要素が大きいでしょう。

それでもいいのだけど、若い頃のように、たとえば縄跳びや自転車や九九にいやいやでも取り組んだように、「身体化するぞ」(そう思うわけではないけれど)と励んでうまくいくというプロセスを、もっと意識的に踏んだほうが何かといいような気がします。

前回、本の伏せ置きについて話しましたが、あれは読書を身体化するための工夫のひとつと言えるかもしれません。伏せ置きはすぐ読み始め、中断し、再開することを容易にしてくれます。

昨日から伏せ置きレパートリーに加わった本。間を置いたら忘れてしまうのでとにかく開く、そして読み進める。とても面白いです。

昨日から伏せ置きレパートリーに加わった本。間を置いたら忘れてしまうのでとにかく開く、そして読み進める。とても面白いです。

私はこの20年余り漫画を描き続けています。もっぱらこの「描く」という営みに関しては、高度に身体化することに成功しています。その一方で、他のことを習得する機会と時間をたくさん逃してしまったようにも思います。

でも、今からでもやればいい。それをやらずにはいられない、やらないと落ち着かない、しばらく間が空いても「ここ」に戻ればいい、と感じるようになるまで、細々とでも続けるしかない。

読書と英語を身体化していくことは、最近の私の大きな取り組みです。その過程できっと、この10数年で期せずして身体化されてしまったSNSを身体から離していくことになる、なっていきたいなと思います。

日々においてまず手に取るものが置き換わっていく中での、自分の変化ごと楽しんでいきたいです。

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ここからはお知らせ。

『わたしたちは無痛恋愛がしたい』無料最新話が更新されました。

テーマは「奢り奢られ論争」。

素敵なランチデートを楽しみながら、奢り奢られトークする月寒さんとみなみ。このあとのお会計…どうなっちゃうの⁉️

第49話 わたしたちは奢り奢られ論争がしたい

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それから、

昨日はお昼のABEMA「わたしとニュース」に出演しました。テーマは「女子マネ」について。

私は、

「女子マネ」の名の下にケア労働を担わせ、質の高いマネジメントを学ぶ機会を奪い、男子からは自立の機会を奪い、性別役割分業を固定化する現行システムは不要。マネジメント部を作れ!

って話をしました。

本間智恵さん、くわばたりえさんと。

本間智恵さん、くわばたりえさんと。

ABEMAでの視聴はこちら (1週間無料視聴)

短縮版のYouTubeはこちら

です!ぜひ見てみてくださいね。

それから、

本日掲載の新聞コラム『しあわせ最前線』。

「男はパンツを、女はパンを」から30年 両手がパンツとパンで塞がっている

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パンツ?パン?って不思議に思っても、読めばスッキリです!ぜひ。

あ、イベントの告知もある…けど長くなるので、また回を改めますね。

寒波で何かと塞ぎがちになりそうですが、ちょっとこらえて乗り切っていきましょう。週の後半に向けて、よい一日を!

瀧波ユカリ

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